SDGsで最下位の国は?各国の協力や支援はある?

SDGsに批准している国は193ヵ国あり、世界中で協力して目標を達成しようとしています。毎年、SDGsのランキングが発表されますが、最下位になっている国はどこなのでしょうか

この記事では、2022年最下位になった国について取り上げながら、ランキング下位国への支援の状況や展望について解説します。

2022年SDGsで最下位の国はどこか?

SDGsに取り組んでいる国々は、目標の達成度に応じてスコアリングされます。2022年時点、対象は193ヵ国ですが、スコアリングに必要なデータが不十分な場合、その国はランキングから除外される仕組みです。

2022年のランキング対象となったのは、163ヵ国でした。その中で、どの国が最下位だったのでしょうか。

国連持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)によると、2022年SDGsで最下位になった国は南スーダンでした。スコアは39.0で、1位のフィンランドのスコア86.5と比較すると、半分にも満たないことがわかります。

参考までに、SDGsのスコアが下位の国は、中央アフリカ共和国39.3、チャド41.3、ソマリア45.6ですアフリカの国々が下位を占めています

最下位の国への支援状況と展望

SDGsのランキング下位の国に対する、各国や日本の支援状況はどのようになっているのでしょうか。今後の展望も含めて簡単に見ていきましょう。

SDGs下位国への経済支援が主流

下位国への支援は、SDGsの目標の1つである「パートナーシップ」に基づき、国や各種団体によって行われています

中でも、ユニセフや国境なき医師団などによる、医療・衛生に関する支援活動は活発です。

ただし、国による支援では、政府開発援助(ODA)が主流になっています。日本でも、アフリカへの支援は政府開発援助(ODA)が中心です。

残念なのは、下位国の政情が不安定であるため、支援しても焼け石に水になっていることだといえます。つまり、経済支援と並行して、抜本的な改革が必要なのです。

抜本的な改革のための取り組みが不可欠

SDGsのパートナーシップは、経済援助だけを意味するわけではありません。先進国などが中心となり、技術協力や人的リソースの提供などを積極的に進める必要があります

そもそも下位国の大半は、未だ紛争が絶えずインフラの整備が不十分です。衛生的に暮らせる住環境を作り上げるには、紛争を終わらせるほか、本的な改革を進めなければなりません。

このような現状の中、2030年までにSDGsの17目標を達成するには厳しい状況にあります。ですから下位国に対し、2030年以降も継続的な支援を続けていく必要があるのです。

【まとめ】SDGs下位国への継続支援がポイント

SDGs最下位の南スーダンに限らず、下位国は低所得国であるケースが大半です。これらの国々が困窮した状況から抜け出すには、山積みになっている課題を解決しなければなりません。

そのため求められているのが、先進国を中心とした継続的な支援です。現在、主流となっている経済支援以外に何ができるのか、今後も世界中で議論を重ねる必要があるでしょう。