SDGsの目標17項目、いつまでに達成すればいいの?
SDGs17目標は、企業はもちろん、個人も達成に向けて取り組むことが重要です。とはいえ、いつまでに17目標を達成すればよいのでしょうか。
今回の記事では、SDGs目標達成の期日や達成できる可能性について解説します。
SDGs 目標達成はいつまで?
SDGsとは、「誰ひとり取り残さない」をキーワードとした、世界的に取り組んでいる目標です。
17の目標、169のターゲットが定められており、世界から貧困をなくす、ジェンダー平等を実現する、気候変動への具体的な対策を取るなど、誰もが安定して暮らせる未来をつくることを目指しています。
なお、SDGsの目標達成期限は、世界共通で2030年12月31日までとなっていて、カウントダウンは2016年から本格的に始まりました。
なぜ、SDGsの目標達成期限は2030年なのか?
SDGsの目標期限は、なぜ2030年に定められたのでしょうか。詳しく解説する前に、触れておきたいことがあります。SDGsの前身となる、MDGs(ミレニアム開発目標)に関してです。
MDGsとは?
MDGsはミレニアム開発目標として、2001年に国連ミレニアム・サミットで採択されました。極度の貧困や飢餓の撲滅、乳幼児死亡率の削減、環境の持続可能性確保などを含む8つの目標を掲げ、目標達成期限は2015年までだったのです。
国際社会の共通目標として積極的に取り組んだこともあって、ある程度、目標を達成できましたが、期限までに全目標達成を間に合わせることはできませんでした。
SDGsはMDGsの後継
MDGsの目標達成期限が終了すると、それに代わる新しい目標として2015年にSDGsが採択されました。
前身となるMDGsの目標達成期限が15年であったため、SDGsもそれに倣い15年後の2030年を達成目標期限としたのです。
MDGsでは、発展途上国の課題を解決するための目標がメインでしたが、SDGsは「つくる責任 つかう責任」「働きがいも経済成長も」など、先進国も対象とする課題が掲げられています。
世界や日本は2030年までに目標を達成できる?
世界におけるSDGsの目標達成率
2015年にSDGsの取り組みが始まって以来、目標達成率は持続可能な開発レポートとして報告されています。
世界で最も目標達成率が高い国はフィンランドで、スウェーデンやデンマークなどヨーロッパ諸国が上位です。
特に北欧においては、SDGsが策定される前から環境問題への関心が高く、人々に浸透しやすかったことが高い達成率を誇る要因とされています。
また、世界全体での達成率ですが、着実に達成率を高めていたものの、コロナ禍やウクライナ侵攻の影響を受けたこともあり、2022年時点では停滞気味です。
日本におけるSDGsの目標達成率
日本の2022年のSDGs目標達成率は世界で19位となり、2021年の18位からワンランク落としました。
「質の高い教育をみんなに」「産業と技術革新の基盤を作ろう」「平和と公平を全ての人に」という3つの目標は達成できているものの、達成すべき目標は14項目も残されている状況です。
特に、環境問題関連の目標は大きな課題が残されており、国全体でSDGsへの意識を高めることが求められています。
ちなみに日本の場合、アジア諸国の中では目標達成率が最も高い国となっている他、2017年の世界ランキングで11位にランクインしたことがありました。
目標を達成するポテンシャルはあるともいえますので、今後の動きに注目したいところです。
SDGsの目標を達成できる可能性は?
結論からいうと、2022年時点のペースでSDGsに取り組んだ場合、2030年までに目標を達成することは難しいといえます。主な理由は、以下の2つです。
- そもそもコロナ禍前から、2030年達成に間に合わないことが指摘されていた。
- 新型コロナウイルス感染症の流行、ロシアとウクライナの戦争の影響で、途上国の資金調達に制約が出始め、目標達成を遅らせている。
この2つに関しては、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)、ドイツのベルテルスマン財団が発表した「Sustainable Development Report(持続可能な開発レポート)2022」に掲載されています。
同レポートの中で、何に取り組めば2030年までに目標を達成することができるのか、具体的な解決策は明記されていません。
そういった意味では、一人ひとりが意識を変え、できることから取り組むしかないといえます。各国や地域などによって、得意、不得意とする目標があるため、企業だけでなく国民レベルで取り組むことが大切です。
【まとめ】SDGs目標達成には意識改革が大事!
SDGsの目標を2030年までに達成するには、問題意識を高め取り組むことが重要です。より良い世界を作るために、すぐにできそうなことは何でしょうか?
それらに着手し、活動を積み重ねていくことが、今の子どもたちの未来につながります。住みやすい地球を残すためにも、SDGsへの取り組み強化を検討してみてはいかがでしょうか。