SDGs目標4とは?日本の取り組みや今後の課題
SDGsの17の取り組み目標の中でも、教育の課題解決にフォーカスした目標4。「日本はほぼみんな、義務教育を受けているし関係ないのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、義務教育を受けている人が大多数を占めるからといって、無関係といえるでしょうか?この記事では、目標4の概要、日本の取り組みや課題について見ていきます。
SDGsの目標4の概要やターゲットについて
SDGsには、世界のあちこちで起きている貧困問題やエネルギー問題、ジェンダーの問題など、さまざまな課題解決のための17の目標があります。その中で目標4は、教育関連の課題に焦点を合わせた目標です。
「すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」ことを達成するために、10個のターゲットがあります。内容を以下に簡単にまとめました。
外務省ホームページのSDGsに関するページで、より具体的な内容を確認できます。
出典:SDGsジャーナル
SDGsの目標4、日本はどこまで進んでいるの?
出典:SDGs media
上記の表を見てください。色分けされていますが、詳細を以下にまとめます。
- 緑:目標達成
- 黄色:課題あり
- オレンジ:重要な課題あり
- 赤:主要な課題あり
矢印に関しては、各目標の進捗度を4パターンで表しています。これによると、目標4は2017年から順調に目標を達成しており、今すぐ解決すべき課題はないといえそうです。
ではここで、日本企業の取り組みの一部を見ていきましょう。
一般社団法人未来技術推進協会では、研究者や技術者の方に成果を発表する「講演会」の機会づくりをすると同時に、一般の方が科学技術の知識が得られる場を提供しています。
その他、ボードゲームなどを通じて楽しくSDGsについて理解を深める「SDGs研修」、「SDGsコンサルエッグ」というスタートアップ企業や中小企業向けのSDGs推進サポートも実施しているそうです。
パナソニック株式会社では、カンボジアで活動するNPO、やNGOなど15の団体に、ソーラーランタンを寄贈するSDGs活動を行いました。
カンボジアには、生活に必要なインフラが整備されていない農村部や、電力の供給が十分ではない地域もあります。そうした地域の識字教室にソーラーランタンを贈ることで、教育環境が整い、読み書きができる人材の育成に貢献しているのです。
日本の今後の課題について
日本では教育の課題は無いのでしょうか? いっけん、ほとんどの人が義務教育を受け、豊かな生活を送っているようにも見えますが、経済格差が学力格差につながっているという指摘があります。
特に新型コロナウイルス感染症が発生して以降、急速に普及したオンライン授業は、貧困層の教育に大きな影響を与えているようです。パソコン等がない家庭ではオンライン授業が受けられないため、勉強に遅れが出てしまうこともありました。
地域によっては「待機児童」と呼ばれる、保育園等に入園できない子どももいます。これらの問題や課題は、すべての人に平等に教育の機会を与えるという課題に向けて、今後取り組んでいかなければならないといえるでしょう。
【まとめ】SDGs目標4を、自分事として捉えてみよう
SDGsの目標4は、個人や一企業だけで簡単に取り組めるものではないからこそ、あらゆる機関や団体、企業などが協力し合い、目標達成に向けて動いていく必要がありそうです。
この機会に、まずは「自分たちにできることは何か?」と考え始めてみてはいかがでしょうか。