SDGsへの取り組み方はさまざま!7社の企業を紹介

会社経営に取り入れることで、企業イメージの向上やビジネスチャンスの拡大が見込めるSDGs。日本でもメディアが頻繁に取り上げているため、企業を中心に認知度は高まりつつあります。

ただし、SDGsに関する取り組みは多岐にわたることもあり、実際に何に取り組めばよいのか、わかりづらいもの。そこでこの記事では、SDGsに取り組んでいる中小企業にフォーカスし、詳しく紹介していきます。

中小企業7社のSDGs取り組み事例

SDGsの目標に取り組んでいるのは、大企業だけではありません。多くの中小企業がSDGsの目標達成に向けて、さまざまな取り組みを行っています。ここからは、SDGsに取り組んでいる7社の企業の事例を紹介します。

石屋製菓株式会社

看板商品である「白い恋人」で有名な石屋製菓も、SDGsに取り組んでいます。「地球上に住むすべての人の幸せな暮らしを守り、ずっと住み続けることができるようにする」という考えに賛同し、人が幸せになれるお菓子を提供することを目指すため、SDGs推進チームを立ち上げました

「白い恋人」に使用されているトレーはプラスチックではなく、とうもろこしを主原料としたバイオマス素材。化粧箱や紙袋、出荷時に商品を入れるダンボール箱には、適切に管理された木であることを証明する、FSC認証紙が使われているのも特徴です。

また「NO!ハラスメント」宣言をして、社員が働きやすい環境づくりにも取り組んでいます

京都831家

農家の方々が作った農作物の1〜2割程度が廃棄されていることを知った京都831家。新鮮でおいしかったとしても、色やカタチが良くなかったり少し傷があったりするだけで、市場に卸すことができないのです。

そのような農作物を減らすために、同社は野菜を加工した商品を開発。京野菜を使ったドレッシングやジャム、ジュースなど、さまざまな商品を販売しています。

有限会社ワールドファーム

21世紀は農業や環境、福祉の時代になると考え、日本の農業の担い手を育成しながら儲かる農業の実現を目指し、新規参入した有限会社ワールドファーム。「アグリビジネスユートピア構想」を提唱し、持続可能な農業から持続可能な社会の実現を目指しています。

使用する食材を輸入から国産野菜に積極的に切り替えることで、雇用創出や食料自給率の増加などにもつながっているそうです。

株式会社大川印刷

大川印刷は、インターネット印刷により価格競争が激化したことで、SDGsの取り組みを通じて企業としての力を身につけようと考えました。

その取り組みの1つとして、環境や人に優しい環境印刷を使用。環境印刷は石油系溶剤0%のインキが採用されており、違法伐採による材料が一切使われていないことも証明されています。

その他にも、SDGsのゴールを記載したメモパッドなど、SDGsを意識した製品も開発しているそうです。

ホットマン株式会社

タオルを製造・販売するホットマンは、原料となる綿花が開発途上国にとって不利な条件で取引されていることを知りました。そのような不平等な取引を解決するために、フェアトレードの取り組みを開始

現在ではセネガル産コットンを使用した、日本製のフェアトレードコットンタオルを製造しています。フェアトレードコットンタオルは、国際フェアトレード認証を取得したエコ商品です。

株式会社ワンプラネット・カフェ

アフリカ南部のザンビアで事業を行う傍ら、貧困問題を解決できる事業を探していたワンプラネット・カフェ。廃棄されているバナナの繊維から紙が作れることを知り、バナナペーパーの生産を始めました。

工場では現地の人を雇用し、現地のオーガニックバナナの茎を買い取り紙を作っているそうです。現在は、さまざまな企業と一緒に、バナナペーパーを使った商品を開発しています。

株式会社SAMURAI TRADING

SAMURAI TRADINGは業務用デザートを製造しており、毎日大量の卵殻を廃棄していました。産業廃棄物を減らして持続可能な資源へ変えられないかと考え、新たな製品の開発をスタート

そして、環境負荷がないバイオ由来の素材「PLASHELL(プラシェル)」が誕生しました。現在、SAMURAI TRADINGでは、卵殻を60%使用したバイオマスプラスチック商品を製造しています。

また、卵殻を10〜50%程度使用した「CaMISHELL(カミシェル)」の開発にも成功し、森林の伐採が少なくて済むエコペーパーを使った商品の製造・販売もスタート。

産業廃棄物の処理にかかっていたコストは植林などに使い、CO2の削減にも貢献しているそうです。

【まとめ】一歩踏み出して持続可能な目標に取り組もう

中小企業がSDGsに取り組むと、企業のイメージ向上や新事業の機会につながります。他社の事例を参考にしながら、まずは小さいことから始めて、徐々にSDGsの取り組みを社内に根付かせていきたいものです。