【SDGs】日本の取り組み状況は?他国との違いや事例も解説

世界的にSDGsに取り組んでいる中、日本はやや遅れを取っています。日本政府が、SDGsに関して提言したのは2015年。以降、実施指針や強化する分野を発表しているものの、広く知られていないのが現状です。

そこで今回は、SDGsにおける日本の取り組みや他国との違い、国内の代表的な取り組み事例についてご紹介します。

【最新】SDGsの目標達成、日本の状況は?

SDGs日本の世界ランキング

国連の研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」は2022年6月、SDGsの17の目標に対する達成度合いを国・地域別に示した「持続可能な開発レポート」を発表しました。

それによると、日本は国連に加盟する163カ国のうち19位となり、前年から1ランク順位と落としています

ちなみに上位ですが、1位フィンランド、2位デンマーク、3位スウェーデンと北欧諸国がトップ3となりました。

SDGs17目標、日本の達成度は?

SDGの17目標それぞれの達成度合いを見ると、日本の特徴と課題が見えてきます。「(目標4)質の高い教育をみんなに」「(目標9)産業と技術革新の基盤を作ろう」「(目標16)平和と公正をすべての人に」の項目で、達成済みと評価されました。

一方、「(目標5)ジェンダー平等を実現しよう」「(目標12)つくる責任、つかう責任」「(目標13)気候変動に具体的な対策を」「(目標14)海の豊かさを守ろう」「(目標15)陸の豊かさを守ろう」「(目標17)パートナーシップで目標を達成しよう」の6つは未達成と評価されています。

日本と他国はどう違う?SDGsの取り組み状況

日本はヨーロッパの上位国と比べて、リサイクルやゴミの削減、環境対策についての対応が求められていることがわかります。

たとえば、ドイツの調査機関などの発表によると、2019年の使い捨てプラスチックの排出量は、日本は世界で4番目に多い状態でした。1位は中国、2位はアメリカ、3位はインドとなっており、いずれも日本より人口の多い国です。

日本では近年、スーパーやコンビニでの「レジ袋」の有料化を実施し、ストローを紙製に変更する企業が出てくるなど、プラスチックゴミ削減への動きが進んできました。

しかし、経済大国として、まだ「大量生産、大量消費」の社会からは抜け出せず、さらなる変革が課題となっているようです。

日本企業や団体のSDGs取り組み事例

㈱ユーグレナ

「ユーグレナ」はミドリムシの学名です。(株)ユーグレナでは、ユーグレナを原料としたバイオ燃料の開発を行っており、この事業はSDGsにおいて高く評価されたといえます。
SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞

NPO法人eboard

「誰でもどんな環境でも学ぶことをあきらめてほしくない」という趣旨のもと、ICT教材を無償で提供しています。教育分野での評価に繋がったといえるでしょう。
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞

社会福祉法人恩賜財団済生会

1911年に結成した団体で、40の都道府県で医療・保健・福祉などの活動を行う日本最大の社会福祉法人です。主に、生活困窮者支援事業などを行っています
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞

【まとめ】日本は環境問題への取り組みも強化

今回はSDGsの日本政府の取り組みや、他国との違い、国内企業や団代の取り組み事例についてご紹介しました。

日本は、経済大国としての技術力や教育などで評価が高いものの、リサイクルやゴミ削減、環境問題への取り組みなどにおいて課題が残っています。

今後はこちらについての取り組みも、各企業や団体へ期待されることになるでしょう。