SDGs中小企業の取り組み方法は?ステップ形式で解説

最近、テレビのニュースなどで、SDGsに関して報道される機会が増えたこともあり、取り組みを検討する経営者は多いのではないでしょうか。

しかし、さまざまなことを調べてみたものの、何から手をつけていいのかわからず、取り組みを断念してしまうケースが少なくないようです。そこで今回は、中小企業のSDGsへの取り組み方法について、ステップ形式で解説していきます。

中小企業がSDGsに取り組むべき理由

SDGsは、世界的な課題解決が目標です。グローバルな事業を手掛ける大企業が中心となって積極的に取り組んでいますが、中小企業も、もっと取り組むべきという声を耳にするケースがあります。それはなぜなのでしょうか?

代表的な理由としては、ビジネスの新たなチャンスにつながりやすいことが挙げられます。マスコミなどがSDGsについて取り上げる機会が増えていることもあり、企業規模に関係なくSDGsに取り組むことで、社会的に注目される可能性が高まるのです。

また、そのような取り組みは、結果的に企業価値の向上につながるとも考えられます。ですから、SDGsは決して大企業に限ったことではなく、ビジネスを飛躍させたい中小企業も進んで取り組むことが好ましいといえるのです。

SDGs中小企業の取り組み方

ここでは、環境省が発表している「SDGs活用ガイド」を参考に取り組み方をステップ形式でご紹介します。

1.話し合いと考え方の共有

SDGsに取り組むには、まず企業としての意思決定や役割の明確化を行います。企業理念や将来ビジョンを社内で共有し、SDGs担当者やチームを結成します。もちろん、担当者を中心にSDGsへの理解を深めることも重要です。

2.自社の活動内容を確認し、取り組み内容を決める

SDGsといっても17の目標があり、一度に取り組むことは困難です。まずは、自社で行っている活動を確認し、その中からSDGsと紐付けられるものを選定していきます。そして、実際の取組内容を決めていくのです。

3.目標設定と実施

企業としての取り組みを評価していく上で、目標設定が大切です。中長期的な目標だけでなく、短期的にもゴール設定を行い、都度検証を行えるようにしていくのがよいでしょう。

4.取り組み結果の評価・検証

目標設定に合わせて、取り組みを実行します。途中で状況を把握できるように中間目標を定めておき、その結果を評価・検証するとよいといえます。

5.取り組みの見直しと継続的実施

評価・検証を受けて、計画通りの結果が得られていない場合、内容の見直しを行いながら目標に向けて活動の改善を行います。企業としては、継続的に取り組む案件ですので、形骸化しないように都度見直しするのが大事です。

SDGs取り組みの注意点やポイント

SDGsに取り組む際、注意したいポイントがいくつかあります。ここでは、代表的なものを3つ取り上げながら、要点を見て行きましょう。

SDGsウォッシュに注意する

「SDGsウォッシュ」とは、企業イメージを上げるために、実態がない取り組みをアピールする行為のことを指します。これを行った場合、かえって企業価値を下げることにもなり兼ねません。「都合の良い情報だけを発信していないか」「実績が明確に示せているか」という2点について気をつけることが大切です。

会社全体の協力体制を作る

SDGsは担当者やチームを設定して取り組みますが、一部の社員に負荷をかけるのではなく、会社全体として活動していかないと継続は難しくなります。特に、社長や経営陣が理解しながら積極的に関わることで、実態のある活動となっていくことが予測されます。

他社事例などの情報収集をする

SDGsでは掲げられているテーマが多く、企業ごとに取り組み方もさまざまです。自社だけでなく、他社がどのような取り組みをしているのか、リサーチするのも大事なことだといえます。また、各地域の商工会議所などでは、セミナーや個別相談会を行っている場合もあります。そういった機関に相談するのも1つの方法でしょう。

【まとめ】SDGsは事業発展にも役立つ

今回は、中小企業のSDGsへの取り組み方法について、ステップ形式で解説しました。これまでお伝えしてきたとおり、SDGsは中小企業のイメージアップにもなり、事業発展につながると予想されます。一部の担当者だけでなく、企業全体として継続的に取り組んでいきたいものです。