SDGsが胡散臭いと噂されている理由は?
SDGsの認知度が国内で高まりつつある中、一定数の割合で胡散臭いと感じている人がいるようです。それだけでなく、怪しい雰囲気があるから、あえてSDGsに取り組む必要はないと考えている人もいます。
そもそもなぜ、SDGsは胡散臭いという噂が立ってしまうのでしょうか。この記事では、SDGsが胡散臭いと言われる理由や、「SDGsは胡散臭い!」から脱するために企業ができることなど、詳しく解説していきます。
なぜ、SDGsは胡散臭いと言われるのか?
SDGsが胡散臭いという噂は、SNSやブログだけでなくニュース記事などにも取り上げられています。その理由について、ここでは3つ取り上げました。
企業の取り組みが偏りすぎているから
SDGsが胡散臭いと言われる理由として大きいのは、企業がSDGsに取り組む姿勢が偏っていることです。
現在、世界的に「SDGsに取り組まなければならない!」と言われるようになり、日本政府は企業に協力を求めるようになりました。
その結果、企業はSDGsに取り組んでいることを社会に示し、企業価値を高める動きが強まったのです。
取り組みの内容としては、二酸化炭素の排出量を減らす、女性の管理職を増やす、ダイバーシティのある採用が目立ちました。
逆に、貧困への対策や国家間の経済的格差をなくすような取り組みには、あまり積極的ではないのが現状です。
そのような企業の状況を見た一部の人が、「SDGsの全体的な達成を目指しているのか疑わしい」「企業は自分たちのことしか考えていない」などと感じることにつながり、SDGsは胡散臭いと言われるきっかけになっているのです。
SDGsがビジネス化されているから
産業やビジネスの活性化のネタとして、SDGsが打ち出されたのではないかという考えから、胡散臭いと言われることもあるようです。
SDGsのコンサルティングサービスが典型例で、具体的な技術やノウハウがなかったとしても、SDGsの看板を掲げるだけで企業が相談先として検討するケースが少なくありません。
また、SDGsに関連するベンチャー企業が、世界中でたくさん生まれていることも無関係ではないでしょう。
そのような企業の中には、実質を伴わないケースが散見されます。それがSDGsがビジネス化されているという悪い印象につながり、SDGsは胡散臭いといわれる原因になっているのです。
アワードやバッジなどがあるから
ジャパンSDGsアワードとは、SDGsの目標達成や取り組みを推進するために創設されたイベントのことです。
このイベントを開催するのに賛成する人もいれば、反対する人もいます。なぜ、反対するのかというと「経済力があってSDGsに取り組める企業を表彰するためのものだ!」などと考えているからです。
それは、SDGsバッジに関しても似たようなことがいえます。ステータスを示したい人たちのために作られたバッジだという批判があるようです。
このような考えや意見が元になり、SDGsは胡散臭いと言われる原因を作っています。
SDGsは胡散臭い!から脱するために企業ができること
SDGsが胡散臭いと思われがちなのは、表面的にSDGsに取り組んでいる企業が多かったりするからです。
本来、SDGsは胡散臭いものではありません。誤解を恐れずにいうと、取り組んでいる企業やそこに関わる人たちが、胡散臭いことをやっているだけです。
大切なのは、「SDGsが胡散臭い」という意見に惑わされず、SDGsの意味を取り違えないこと。そして、働きがいのある事業を推進し、産業と技術革新の基盤を作り上げることです。
今、企業は、従業員が働きたいという環境を整備し、技術を生み出していく事業経営が求められています。
そのためには、初期投資として時間や手間、費用をかけなければなりません。また、日常業務をこなしながら取り組むことになるため、SDGsの活動を途中で辞めたくなったりすることもあるでしょう。
しかし、SDGsの市場規模は800兆円ともいわれており、上手に活用することでビジネスチャンスが生まれる可能性を秘めています。
「SDGsは胡散臭い」という意見に惑わされず、ビジネスチャンスの可能性を追求し、コツコツとSDGsの活動を積み重ねることがとても大切です。
【まとめ】SDGsの表面的な取り組みに惑わされないようにしよう
先に触れたとおり、SDGsが胡散臭いと噂されるのは、特定の企業の表面的な取り組みが目立つからです。SDGsの本質や取り組む目的を理解し、真面目に活動していれば、よからぬ噂を気にすることはありません。
日本では年々SDGsの認知度が高まり、重い腰を上げる経営者が増えてきています。これからSDGsに取り組むのであれば、Webサイトだけでなく、書籍やYouTube動画なども参考にしながら、基礎から学び始めてみてください。