SDGs目標7のテーマはエネルギー!日本の現状や課題は?

合計17個もの目標が掲げられているSDGsですが、その中にある目標7のテーマはエネルギー。日本において、エネルギーは身近な問題とされています。

とはいえ、経営に活かすには、目標7の概要はもちろんのこと、現在日本の状況や抱えている課題を理解する必要があります。そこでこの記事では、目標7の基礎状況、日本の現状や課題について詳しく見ていきましょう

SDGsの目標7とは?

先に触れたとおり、SDGsの目標7のテーマはエネルギーですが、実際に掲げられているのは「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」です。

日本では電気やガスは基本的なライフラインとして当たり前の存在となっていますが、世界では7億8900万人もの人が電力を利用できていません

熱のエネルギー源についてもガスではなく、薪や炭を燃やして賄っている地域も多いのです。

また、エネルギーは、世界の隅々まで行き渡ればそれだけで万事解決というわけではありません。従来の化石エネルギーを使用し続けていれば、いずれは資源が枯渇し、新しいエネルギー問題が発生します。

エネルギーを生み出すために廃棄物が生み出され続けるようでは、環境に多大な影響を与えることはいうまでもありません。

全ての人が快適にエネルギーを利用出来る環境を整えつつも、美しい地球を後世に繋いでいくというのが、SDGsにおける7つ目の目標です。

目標7のターゲットとは?

SDGsでは17の目標それぞれが細かいターゲットを持ち、改善の対象を具体化して取り組んでいます。

ターゲットの数は目標によってさまざまですが、エネルギー問題解決に関するターゲットは以下の5つです。参考にしてください。

出典:SDGsジャーナル

目標7における日本の現状

出典:SDGs media

上記の図は、2017年から2022年までの日本の進捗度をまとめたものです。色分けされていますが、各色の意味は以下のとおりとなります。

緑:目標達成
黄色:課題あり
オレンジ:重要な課題あり
赤:主要な課題あり

これは進捗(変化や動向)を4パターンで表現したもの
横棒は、データがなかったことを示しています。

2022年の日本の進捗度を見ると、目標7に関して緩やかに改善しつつあることがわかりました。

たとえば日本の場合、持続可能なエネルギーとして、太陽光や風力といった自然エネルギーによる発電が課題とされ、さらなる取り組みが期待されています。

日本の現状は、全発電電力量に占める自然エネルギーの割合が2019年に約18%だったのに対し、2020年には約20%まで拡大したことがわかっています。

特に太陽光発電に必要なパネルの設置が、民間規模でも広まっているようです。これは、再生可能エネルギーの導入が、国内で進められている結果の1つといえるでしょう。

日本が抱える今後の課題点

日本がエネルギー問題で抱えている大きな課題としては、エネルギー自給率の低さが挙げられます。経済産業省資源エネルギー庁の公表によると、日本のエネルギー自給率は11.8%となっており世界第34位です。

SDGsを牽引していく立場である先進国の中にあって、この自給率の低さは目立っているといえるでしょう。

日本は発電の80%以上を他国からの化石燃料輸入に頼っているかたちですが、前述のように再生可能エネルギーの普及は少しずつ進んでいます。

不安定な発電量や発電にかかるコストなど課題点は多いものの、日本がクリーンエネルギーの普及を進めるためには、まず再生可能エネルギーによる電力自給率を上げていく必要があるでしょう。

また、日本は国民1人あたりの消費電力量が多いことでも知られています。2019年、国民1人あたりの年間総使用電力は7935キロワットであり、世界平均の2.4倍にも及んでいました。

なぜ、消費電力量が多いのかというと、日本は社会インフラが整っており、生活の大部分を電化製品に頼っているからです。

昨今は社会全体でIT化が推進されていることから、今後も消費電力の増加が懸念されています。

これらのことを踏まえ、日本は国家規模だけでなく、国民一人ひとりが電力の使い方について考える姿勢を持つことが重要だといえるでしょう。

【まとめ】エネルギー問題へ興味関心を持ち、理解を深めよう

エネルギー問題の解決には、国家間の協力や技術開発など大きな取り組みが必要です。そこで大切なのは、日本の現状を深く理解することでしょう。

そのうえで、日本国民一人ひとりが世界や国内のエネルギー問題に関心を持ち、個人的なことでいうと、電気の使い方に少し気をつけるだけでも、SDGsの推進に繋がっていきます。

今すぐ取り組めることは何でしょうか?ぜひこの記事をきっかけに考えてみてください。